どうも、とよ田キノ子です。
前回のVol.59から、なんとも3ヶ月強が経っている。
心を入れ替えたい。



さて、そんな Vol.60は、イギリスの挿絵画家・児童文学者 Cicely Mary Barker (シシリー・メアリー・バーカー)氏が描いた「FLOWER FAIRIES」シリーズのポップアップ絵本『How to Find Flower Fairies』。
作者である Cicely Mary Barker(1895-1973年)氏は、1923年に「FLOWER FAIRIES」シリーズ第1作目を発表し、現在も世界的な人気を集めている。
このポップアップ絵本『How to Find Flower Fairies』は、ページ数は少ないものの、美しいイラストと写真、そして立体的な仕掛けがすばらしく、子供のみならず、むしろ大人が楽しめる絵本である。
写真ではわかりづらいが、表紙はエンボス加工・金の箔押し、中央には妖精のステレオ印刷が施され、ページ内にもラメ印刷・ニス印刷されている箇所もあり、豪華で美しい作りとなっている。
ページを開くと、森の木の葉・草・花などがリアルに再現されており、葉かげや木のうろには小さな妖精たちが遊んでいる。
昆虫の羽を持ち、花びらのような衣装を着た妖精たちは、作者の愛する自然と身近な子供たちをモデルし、繊細で愛らしく、そしていきいきと描かれている。そんな彼(彼女)らにとって、森の至る所で突如現れるキノコは恰好の遊具であるに違いない。ページをめくりながら、そんな想像をしつつキノコで遊ぶ妖精たちを探すのも楽しい。
妖精とキノコ、実は切っても切れない関係なのだ。
「菌輪(きんりん)」と呼ばれる、キノコの菌糸が土中に放射状に広がることによって、輪を描いたようにキノコが発生する現象がある。これを欧米では妖精が踊った痕跡として、"fairy ring"、"fairy circle"、"elf circle"、"pixie ring" など「妖精の輪」と呼び、各国の神話や民話の中に多く登場する。また、この菌輪は妖精の世界の入り口とされ、輪の中に入ると別の場所や過去・未来を行き来できるという言い伝えもあるようだ。
近年では、オンラインゲームなどでもこの菌輪をモチーフにした演出(各地へ移動するための入り口など)を見ることができる。それだけ、欧米では身近にあって誰もが知っている存在だと言えるだろう。
菌輪、まだ実物には遭遇したことはないが、いつか足を踏み入れてみたいものである。
若干、本題から逸れてしまったが、このポップアップ絵本を見ているうちに、これだけ日常の生活にしみ込んでいるのだから本当に妖精はいるのではないか、と思わずにはいられなくなってしまった。それほど、この絵本の中の妖精はいきいきと描かれているのである。
もしかしたら、我が家の庭のグラジオラスやアジサイの葉かげに身を潜めてこちらの様子をうかがっているかもしれない、そう思わせてくれる魅力がある一品。
【参考】
■シシリー・メアリー・バーカー(Wikipedia)
■菌輪(Wikipedia)



















